低血糖の症状と、ブドウ糖や砂糖を使ったその場での対処法を解説します。α-グルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる人の注意点、意識がないときの対応、運転や運動の前の確認、家族に伝えておきたいことなど、低血糖を防ぐためのポイントもまとめました。
低血糖は、血糖値が70 mg/dL(3.9 mmol/L)未満に下がった状態です。冷や汗、手のふるえ、動悸、強い空腹感などが起こったら、すぐにブドウ糖10g、または砂糖20gほどをとり、15分たっても回復しなければもう一度とります。意識がもうろうとしているときや意識がないときは、周りの人の助けと119番通報が必要です。
低血糖が起こりやすい人と原因
低血糖は、インスリン注射や、インスリンの分泌を促す飲み薬(スルホニル尿素薬、グリニド薬)を使っている人に起こりやすくなります。メトホルミンなど、単独では低血糖を起こしにくい薬もあります。
- 食事を抜いた、食事の時間が遅れた、ご飯の量が少なかった
- いつもより体を多く動かした
- 空腹時にお酒を飲んだ
- 薬の量やインスリンの単位が合っていない
低血糖の症状
症状は人によって違い、体が危険を知らせる症状と、脳のブドウ糖不足による症状があります。
- 早い段階:冷や汗、手のふるえ、動悸、不安感、強い空腹感、顔色が悪い
- 進んだ段階:集中できない、目がかすむ、生あくび、ぼんやりする、いつもと違う言動、強い眠気
- 重い場合:けいれんや意識がなくなる
低血糖をくり返したり糖尿病の期間が長かったりすると、早い段階の症状を感じにくくなることがあります。気になる場合は主治医に相談してください。
その場での対処法
- すぐに測れる場合は血糖値を測る。測れなくても症状があれば対処を優先する
- ブドウ糖10g、または砂糖20g(3gのスティックシュガーなら6〜7本)、またはブドウ糖を含むジュース150〜200 mL程度をとる
- 15分ほど安静にして、もう一度血糖値を測る
- まだ70 mg/dL(3.9 mmol/L)未満なら、同じ量をもう一度とる
- 回復したあと次の食事まで時間がある場合は、おにぎりやクラッカーなど炭水化物を少し食べる
α-グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)を飲んでいる人は、砂糖では吸収が遅れるため、必ずブドウ糖をとってください。スルホニル尿素薬による低血糖は長引いたり再発したりしやすいため、回復しても医療機関に連絡してください。チョコレートや菓子パンは脂肪が多く、血糖値が上がるまでに時間がかかるので、最初の対処には向きません。
意識がないとき・自分で食べられないとき
- すぐに119番に通報する
- 口から無理に食べ物や飲み物を入れない(窒息のおそれがあります)
- 横向きに寝かせて気道を確保する
- グルカゴン(点鼻薬や注射)を処方されていて使い方がわかる場合は使う
- 意識が戻って飲み込めるようになったら、ブドウ糖をとってもらう。グルカゴンを使った場合も、回復後に医療機関へ連絡する
インスリンを使っている人は、グルカゴンの処方を主治医に相談し、家族や職場の人にも対処法を伝えておきましょう。
低血糖を防ぐために
- ブドウ糖をいつも持ち歩く
- 車を運転する前に血糖値を確認し、運転中に症状が出たらすぐに安全な場所に止めて対処し、血糖値が回復したことを確かめるまで運転を再開しない
- 運動の前後に血糖値を測る
- お酒は食事と一緒に飲む
- 低血糖が起きた日時や状況を記録し、受診のときに医師に見せる
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